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料理コンクール

前回、ボキューズ・ドールの結果をお知らせしました。

この数年、北欧の選手の活躍が目に付きます。
歴史上、北欧がガストロノミの分野で名を成したことはありませんでした。
映画『バヴェットの晩餐会』をご覧になった方は、19世紀の北欧の人たちが
食事をどのように考え、また摂取していたか、がおわかりになったことと思います。
1950年代までの日本も同様でしたが、
行儀よく、黙って、速く食べるよう言われたものでした。日本では儒教の、北欧では
プロテスタントの教えが、食を含むいろいろな肉体的な喜びを抑制する元となっていたのでしょう。
敢えて言うなら、ガストロノミの分野では北欧は、フランスやイタリア、中国などに比して、
とても遅れていたのです。

北欧の選手たちの活躍は、しかしさほど不思議ではありません。宗教やそれに伴う
社会の慣習や因習のくびきから解放されつつある現代のヨーロッパの中でも先進的な
文明を築いた北欧であれば、その気にさえなれば短期間のうちに最高レベルにまで
到達できることを証明した、ということなのでしょう。

料理コンクールで勝つには、それなりのノウハウがあります。
第一に、コンクールの理念や存在理由を知って、対策を練ること。
第二に、そのコンクールの主催者にできるだけ近い関係者の下で練習を重ねること。
出場選手たちは、いずれ劣らぬ高い技術を持った料理人です。
素のままではなかなか勝てません。

日本のフランス料理レストランの質はとても高い、という国際的な評価もすでに確立しています。
フランス料理業界に身を置き、最高のプロにしかできない技術で自分の存在を確認しよう、
という選手たちは、今一度、どうしたら勝てるのか、を見直すべきでしょう。たとえそれが、
一地方の小さなものでも、社内コンクールでも。

日仏料理協会
宇田川政喜
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