「ッ」について

アップル apple などの英語、クロワッサン croissant やフリカッセ fricassee(鶏(の)ホワイトソース煮)、
パッセ passer(漉す)といった英語やフランス語の仮名表記にかなりの頻度で「ッ」が登場します。

1995年に初版を刊行した『フランス料理用語辞典』が、はや14年も経ち、
変化の激しいフランス料理の世界に対応できなくなりつつあります。
そんな訳でその改訂版の編纂に、日々頭を痛めている今日この頃です。
頭を痛めている原因のひとつが、この「ッ」の扱いなのです。

いずれにせよ、外国語の発音を厳密に仮名表記するのはほぼ不可能と言えます。
とはいうものの、大勢の人が誤解しているように思えることは、正していきたいのです。

そのひとつが「ッ」の使い方でしょう。日本の雑誌や新聞を気をつけて読んでいると、
「ッ」はフランス語や英語のスペルで子音がダブっている場合に登場することが多く
見受けられます。
しかし、イタリア語とは違って英語やフランス語にはそもそも「ッ」の発音がありません。
別の言い方をすると、フランス人は一般に「来た」と「切った」の発音の違いが識別できません。

フランス語では、母音 + ss + 母音 はサ行の発音、つまり
母音 + ssa は [サ]、
母音 + sso は [ソ]となり
(ちなみに 母音 + s + 母音 はザ行の発音です)、
[ッサ] や [ッソ] ではないのです。

fricassee を フリカセ、croissant を クロワサン と書いてもなんの不都合も生じないのですから、
「ッ」の多用を避けたらどうでしょう。

日仏料理協会
宇田川政喜
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