リール再訪 + マルセイユ

三月下旬にフランス料理の料理長の会エスコフィエ協会の世界大会が北フランス、フランドル地方のリール市で行なわれました。
エスコフィエ国際理事会

年に一度旧知の友人たちと会うのがうれしいこの大会で、今年はもうひとつの楽しみがありました。かれこれ30年も行っていなかったリール市を再訪することです。

私は旅を格別好むわけでもなく、学生の頃住んでいた南フランスと少し働いたことのあるパリ以外はヨーロッパ諸国はいうに及ばず、フランスの諸地方でさえほとんど行ったことがありません。仕事柄知り合った人たちに招かれてリヨン、ロワール地方と徐々に詳しくなりましたが、北のフランドル地方はかつての生徒でフランス研修を行なっていた料理人を一度訪ねた以外には慣れ親しむこともなく、従ってすでに廃れたかつての鉱工業都市、の印象だけが残っていました。
大会が近づくと共にエスコフィエ協会国際本部から知らせが届くようになります。インターネットを含めて現在のリール市の様子を見るにつけ、再訪したくなってきました。『フランス 食の事典』執筆の際、自分が経験していない地方のひとつであるフランドルについては徹底的に調べました。ですからこの地方の建築様式や生活、料理の種類などよく知ったつもりでいました。でもほとんど体験していないのです。
grand place  リルの駅

パリからTGVで一時間、リール・フランドルという駅に着きます。因みにパリ‐ロンドン間の鉄道ユーロスターはもうひとつのリール・ユーロップに止まるそうです。ホームの途中で“エスコフィエ国際本部”のプラカードを持った学生風の若者が目に留まりました。尋ねてみると私たちを歓迎するためにリール市が用意したボランティアでした。今までニース、アヴィニョン、ドーヴィル、ヴェネチアなどあちこちで催してきた大会ですが、こんなに丁重なもてなしを受けたことはありません。受付会場まで案内してもらい、その上車で宿泊ホテルまでも連れていってもらえました。
その後3日間完璧な運営のもと、会議、料理コンクール、炭鉱博物館とルーヴル・ランス美術館の見学、各ホテルでのランチ、カクテルビュッフェ、地方料理の試食会、ガラディナー、ルレ・シャトーでの食事など盛りだくさんの催しをすべてつつがなく行ないながら私たち参加者にフランドル地方とリール市の歴史、地理、過去と現在の様子を丁寧に説明する機会を持つ… なんという人たちなんだろう。素晴らしい、の一言です。おかげで北フランスの好印象がすっかり完成してしまいました。
ルレ・シャトー  Louvre

祭が済んでTGVで今度は真南に一直線。25年来の友人に会うためにマルセイユに行きました。勝手知ったる我が麗しきマルセイユ。メトロと市電があって驚いたけれど、後はあまり変わりもなく、学生の頃どうしても一度は泊まりたかったエドモン・ダンテスに出会いそうな旧港前の古びたホテル、きらびやかなカンヌビエール大通り、子供の頃読んだ岩窟王に登場する恐ろしい監獄島シャトー・ディフ、漁師や船乗りの守り本尊ノートル・ダム・ド・ラ・ガルド大寺院、みんな同じでした。何も変わらないっていうのもいいものですよ。
Notre Dame de la Garde ノートルダムからの眺め


日仏料理協会
宇田川政喜

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