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ソ・リ・レス

焼き鳥の専門店に行くと鶏のあらゆる部位を串に刺してグリルしてくれます。胸肉やもも肉だけではなく首の筋肉を使ったせせりなどたくさんの種類があります。
フランス料理の世界でも牛や羊はいうに及ばず鶏や鴨などの家禽も多くの部位に分類されます。その中にソ・リ・レスsot-l’y-laisseと呼ばれるものがあります。「愚か者はそれをそこに残す」の意味のフランス語です。家禽を丸ごとローストしたりブイヨンの中でゆでたりして、ももや胸肉をナイフでていねいに骨からはずす時に見落としがちな場所にあるからこのように呼ぶのでしょう。それはももを胴体から切り取るとそれまで、ももに隠れていた胴体の背骨の両側に現れます。その部分の皮をめくると他とはちがう色をした肉が左右に1対出てきますが、それがソ・リ・レスなのです。もちろん肉質も、ももとも胸とも異なり、滋味を感じます。おいしい部位なので一番大切なゲストに供することになっているのです。また、ソ・リ・レスの近く背骨の真上にあるのはクルーピヨンcroupionです。日本語に適訳はなく、私は「尾羽の付け根肉」と呼んでいます。

1995年に初めて仏和料理用語辞典を上梓した頃、まだこのふたつの部位を区別できていなかった私は、読者には申し訳なかったけれど、辞典の中で混同していました。付録の図版でもソ・リ・レスの部位をクルーピヨンのそれに充てていたのです。改訂を重ねる中、誤字や間違いを修正して来ましたが、なんとソ・リ・レスだけは残ってしまいました。まさに「愚か者はそれをまちがえる」です。その後に出版した食の百科『フランス 食の事典』では正しい認識の元に書いていたのに、です。先日の日本エスコフィエ協会総会で久しぶりにお会いした副会長の堀田さんがご親切に指摘してくださって発覚しました。

皆さん、数々の過ちをお許しください。
他にも何か問題があればぜひお知らせいただきますようお願い申し上げます。
メールアドレス:afjg@dmail.plala.or.jp

日仏料理協会
宇田川政喜
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